
こんにちは、いなかつです。
前回までは「読まれる提案を作るための1つのシンプルなルール」、つまり「欲しい人へ、欲しいものを売る」について解説しました。
今回はこのルールの最初の要素「欲しい人を探す」について、より詳しく掘り下げていきます。
「欲しい人」は意外なところにいる
「うちの商品は○○業界向けだから、それ以外に売れるわけがない…」
こんな固定観念に縛られていませんか?
実は、あなたの商品やサービスを欲しがる人は、思いもよらないところに潜んでいるかもしれません。既存の顧客層だけに目を向けていると、大きなチャンスを逃してしまう可能性があります。

視野を広げるための思考実験
では、視野を広げるための簡単な思考実験をしてみましょう。例として「防寒防水スーツ(上下セット)」という商品を考えてみます。
この商品の基本情報はこうです:
- 底冷えする冬には欠かせないアイテム
- 普通の服では得られない保温・発熱機能
- じっとしていても汗をかくほどの保温性
- 比較的安価で、汚れや破れを気にせず使える
さて、この商品が「欲しい人」として、まず誰を思い浮かべますか?
多くの人は「現場作業員」や「工事関係者」を思い浮かべるでしょう。確かにこれが「既存のターゲット」です。
既存の枠を超えた「欲しい人」を探す
でも、ここからが重要です。もう一度商品の特徴を見て、「現場作業員以外」で、この特徴を欲しがる人がいないか考えてみましょう。
例えば…冬でも屋外で活動する趣味を持つ人はどうでしょうか?
- 冬の釣り人
- 冬のキャンプ愛好家
- 雪山トレッキングをする人
- 冬のスポーツ観戦者
- 冬のバイク乗り

実際、冬の釣りを楽しむ人にとって、「底冷えする環境で使える」「普通の服以上の保温性」「安価で汚れを気にしない」という特徴は非常に魅力的です。
新しいターゲットの価値を見つける
さらに一歩進めます。専門の「釣り用防寒着」と比較してみると…
- 釣り専用の防寒着:2〜3万円
- 現場用の防寒防水スーツ:5,000円程度
この価格差を知った釣り人なら、「え!こんなに安いの?」と振り向くのではないでしょうか?
つまり、あなたの商品の特徴を既存ターゲット以外の視点で見ることで、新たな「欲しい人」が見えてくるのです。
「欲しい人」を探すための3つの視点
「欲しい人」を探すときの重要な視点として、以下の3つを意識してみましょう:
- 既存ターゲット以外で考える:現在の顧客層とは全く異なる層で、同じ特徴を求める人はいないか?
- 業界の垣根を超える:あなたの業界とは関係のない分野で、同様のニーズを持つ人はいないか?
- 趣味・ライフスタイル視点で考える:職業だけでなく、趣味や日常生活の中でそのメリットを求める人はいないか?

「欲しい人」を増やす実践ワーク
では、あなたの商品やサービスについて、「欲しい人」を増やすためのワークをやってみましょう。
- 商品の特徴やメリットをリストアップする
- その特徴が「役立つ状況・環境」を考える
- その状況・環境に置かれる「既存ターゲット以外の人」を書き出す
- それぞれのターゲットにとっての「価値」を想像する
例えば、ヨガスタジオを経営しているなら、
- 商品の特徴:リラックス効果、柔軟性向上、姿勢改善
- 役立つ状況:ストレスの多い環境、長時間のデスクワーク
- 既存ターゲット以外:ITエンジニア、タクシードライバー、会計士
- それぞれの価値:腰痛改善、仕事のパフォーマンス向上、精神的な余裕
まとめ:新しい「欲しい人」を発見しよう
今回のポイント:
- 「欲しい人」は既存のターゲット層以外にも多く存在する
- 商品の特徴やメリットを深掘りして考えると、新たな顧客層が見えてくる
- 業界の垣根を超え、趣味やライフスタイルの視点で考えることが重要
- 新しい顧客層とその価値を発見できれば、競合と差別化できる
- 広告のターゲティングがピンポイントになり、費用対効果が高まる
「欲しい人」を見つけるプロセスは、まさに宝探しのようなものです。固定観念を捨て、視野を広げて考えると、思いもよらないところに「宝の山」が見つかるかもしれません。
ではまた。
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