
こんにちは、いなかつです。
前回までは、ターゲットの深層心理を掘り下げる方法について学びました。
今回は、その理解を元に「専門商品でも売れる3ステップ法」を具体的に解説していきます。
「売れない」は思い込みに過ぎない
「うちの商品は専門的すぎるから」「この価格帯では絶対売れない」
こんな思い込みで、諦めていませんか?
実は、これらはすべて思い込みです。どんな専門的な商品でも、適切なアプローチがあれば売れます。

成功事例:医療機器メーカーの逆転劇
ある医療機器メーカーの話をご紹介します。彼らは最新の検査機器を販売していましたが、「高額で専門的すぎる」という理由で、なかなか売れませんでした。
しかし、今からお伝えする3ステップ法を実践したところ、わずか3ヶ月で受注件数が4倍になったのです。
その秘密が、「商品から離れて考える」という意外な切り口にありました。

専門商品でも売れる3ステップ法
それでは、どんな専門商品でも売れるようになる3ステップ法を詳しく解説します。
ステップ1:商品から離れて、ターゲットの強い悩みを考える
多くの人は「商品の特徴→ベネフィット→ターゲット」という順番で考えます。しかし、これでは効果的なコピーは生まれません。
正しいアプローチは逆です。まず「ターゲット」から始め、彼らの強い悩みや欲求を深掘りします。この時、あなたの商品のことは一旦忘れましょう。
例えば、高額塗料の例では:
- ターゲット:塗装会社の社長
- 強い悩み:価格競争で利益が出ない、差別化ができない、安定した受注がない

ステップ2:悩みを解決できる要素を商品特徴から見つける
次に、ステップ1で特定した「強い悩み」と、あなたの商品の「特徴やメリット」をつなげる作業を行います。
ここで重要なのは、単なる「機能的なつながり」ではなく、「感情的なつながり」を見つけることです。
高額塗料の例では:
- 特徴:耐久性25年、セルフクリーニング機能、高い遮熱性能
- ターゲットの悩み:価格競争、差別化、安定受注
- つながり:高品質塗料を使うことで顧客に高付加価値を提案できる→価格競争から脱却→差別化→安定受注

ステップ3:究極のベネフィットを考える
最後に、ステップ1とステップ2で見つけたつながりから、「究極のベネフィット」を考えます。
究極のベネフィットとは、あなたの商品を使うことで得られる「理想の未来」のことです。単なる機能的なメリットではなく、感情的な満足感や達成感を含むものです。
高額塗料の例では: 「この塗料を使うことで、値引きせずに3ヶ月先まで予約が埋まる人気店になれる」
これが究極のベネフィットです。単に「耐久性が高い塗料」という機能的なメリットではなく、「成功した塗装会社になれる」という感情的な満足感が含まれています。

3ステップ法を実践:意外な成功事例
この3ステップ法がいかに効果的か、もう少し具体的な事例で見てみましょう。
事例1:専門的な会計ソフトウェア
ある会計ソフトウェア会社は、高度な機能を持つ製品を開発しましたが、「専門的すぎて一般の経営者には難しい」という理由で売上が伸び悩んでいました。
3ステップ法を適用した結果:
- ターゲットの強い悩み:「税務調査が怖い」「会計士に高額な報酬を払っている」「財務状況をリアルタイムで把握できない」
- 商品特徴とのつながり:「高度な自動チェック機能」→「税務調査でも安心」、「AIサポート」→「会計士依存から脱却」
- 究極のベネフィット:「365日、財務の不安から解放された経営に集中できる」
このアプローチに変更した結果、3ヶ月で売上が2.5倍になりました。
事例2:高額なフィットネス機器
高機能で高額なフィットネス機器メーカーも同様の悩みを抱えていました。
3ステップ法を適用:
- ターゲットの強い悩み:「時間がなくてジムに通えない」「人目が気になる」「続かない」
- 商品特徴とのつながり:「自宅で使える」→「時間の制約なし」、「AI搭載」→「効率的なトレーニング」
- 究極のベネフィット:「忙しい毎日でも、3ヶ月で周囲に驚かれるボディメイクを実現」
この提案に変更した結果、高額にもかかわらずオンライン販売が急増しました。
3ステップ法の実践ワークショップ
それでは、あなたの商品やサービスに3ステップ法を適用してみましょう。以下のワークシートを使って、具体的に書き出してみてください。
ワークシート:3ステップ法実践
ステップ1:商品から離れて、ターゲットの強い悩みを考える
- あなたの商品のターゲットは誰ですか?(できるだけ具体的に)
- そのターゲットが抱える強い悩みや欲求は何ですか?(少なくとも3つ)
- その悩みの「感情的な核心」は何ですか?
ステップ2:悩みを解決できる要素を商品特徴から見つける
- あなたの商品の主な特徴やメリットは何ですか?(少なくとも5つ)
- それらの特徴のうち、ステップ1で挙げた悩みを解決できるものはどれですか?
- その特徴とターゲットの悩みは、どのようにつながりますか?
ステップ3:究極のベネフィットを考える
- ターゲットが得られる「理想の未来」は何ですか?
- それを一文で表現するとどうなりますか?
- その究極のベネフィットは、感情的な満足感や達成感を含んでいますか?
よくある障害と乗り越え方
このアプローチを実践する際によくある障害と、その乗り越え方をご紹介します。
障害1:「うちの商品は特殊だから」症候群
多くの人は「うちの業界/商品は特殊だから、このアプローチは使えない」と考えがちです。
乗り越え方: どんな業界でも、最終的に決断するのは「人」です。人間の基本的な感情や欲求は業界が変わっても大きく変わりません。恐れ、願望、プライド、安心感など、普遍的な感情に訴えかければ効果があります。
障害2:商品特徴に縛られる
長年同じ商品を扱っていると、その特徴に縛られて、新しい切り口が見つけられなくなります。
乗り越え方: 意識的に「商品のことを忘れる時間」を作りましょう。ターゲットの1日を想像し、彼らの悩みや願望だけに集中する時間を持ちます。
障害3:すぐに成果が出ない
新しいアプローチを試しても、すぐに劇的な成果が出ないことがあります。
乗り越え方: A/Bテストを実施し、データで効果を測定しましょう。小さな改善でも、継続的に行うことで大きな変化につながります。

まとめ:専門商品でも売れる3ステップ法
今回のポイントをまとめましょう:
- 専門的で高額な商品でも、適切なアプローチで売れるようになります
- 3ステップ法のポイント:
- 商品から離れて、ターゲットの強い悩みを考える
- 悩みを解決できる要素を商品特徴から見つける
- 究極のベネフィットを考える
- 成功の秘訣は「商品起点」ではなく「ターゲット起点」で考えること
- 機能的なベネフィットより、感情的な満足感や達成感に訴えかけるほうが効果的
- どんな業界でも、最終的に決断するのは「人」であることを忘れないこと
専門商品や高額商品が売れないのは、商品に問題があるのではなく、その価値を伝える方法に問題があります。
今回お伝えした3ステップ法で、あなたの商品も必ず売れるようになります!
ではまた。
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