
こんにちは、いなかつです。
前回までに、専門商品でも成功する具体的な法則について学びました。
今回は、あなたのコピーが本当に「読まれる提案」になっているかを確認するための、プロが使う5つのチェックポイントをお伝えします。
なぜほとんどのコピーは無視されるのか

インターネットの普及により、私たちは毎日5,000〜10,000もの広告メッセージに晒されていると言われています。
そのほとんどは私たちの脳によって自動的に無視されています。
あなたのコピーも同じ運命をたどっていませんか?
折角時間をかけて書いたコピーが、読まれないまま消えていくのは悲しいことです。
プロのコピーライターが実践する5つのチェックポイント
プロのコピーライターは、コピーを世に出す前に必ず以下の5つのチェックポイントで確認しています。
これらをクリアできれば、あなたのコピーは確実に読まれ、反応を得られるようになります。
チェックポイント1:ターゲットが明確か?
最初のチェックポイントは、コピーのターゲットが明確かどうかです。
悪い例: 「すべての方に最適な学習プログラム」
良い例: 「TOEIC600点から800点を目指す、30代ビジネスパーソンのための学習プログラム」
違いがわかりますか?
「すべての方」という表現は、実は「誰も」を意味します。あなたのメッセージが誰にでも向けられていると、誰にも響かないのです。
ターゲットを明確にする方法:
- 年齢、性別、職業などの基本属性
- 抱えている悩みや問題
- 達成したい目標や欲求
- 現在の状況(初心者、中級者など)

チェックポイント2:究極のベネフィットを伝えているか?
次のチェックポイントは、究極のベネフィットを明確に伝えているかどうかです。
悪い例: 「当店の英会話レッスンは、ネイティブ講師によるマンツーマン指導です」
良い例: 「ネイティブ講師によるマンツーマン指導で、海外出張でも自信を持って英語でプレゼンできるようになります」
前者は単なるメリット(サービスの特徴)を述べているだけですが、後者は究極のベネフィット(お客さんが得られる結果)を伝えています。
究極のベネフィットをチェックする質問:
- このサービス/商品を使って、顧客は何ができるようになるのか?
- その結果、顧客の生活や状況はどう変わるのか?
- その変化によって、顧客はどんな感情を得られるのか?

チェックポイント3:証拠や社会的証明があるか?
人は「証拠」や「他の人の評価」を求める生き物です。あなたの主張を裏付ける証拠があれば、信頼性が大幅に向上します。
悪い例: 「このダイエット法は効果抜群です」
良い例: 「このダイエット法で、平均的な参加者は8週間で5.7kgの減量に成功。92%の方が『リバウンドなし』と回答しています」
証拠として効果的なもの:
- 具体的な数字(成功率、達成度など)
- お客様の声や体験談
- ビフォー・アフター
- 専門家の推薦
- メディア掲載実績
- 受賞歴や認定

チェックポイント4:感情に訴えかけているか?
人は理性よりも感情で決断します。あなたのコピーは読み手の感情を動かしていますか?
悪い例: 「この会計ソフトは入力作業が30%削減できます」
良い例: 「この会計ソフトで面倒な入力作業から解放され、家族との大切な時間を取り戻せます」
感情に訴えかける方法:
- 5感を刺激する言葉を使う(見る、聞く、触れる、味わう、嗅ぐ)
- 具体的なシチュエーションを描写する
- 読み手の理想像や憧れに言及する
- 現在の痛みや不安を認識する
- ストーリーテリングを取り入れる

チェックポイント5:行動を促しているか?
最後のチェックポイントは、読み手に明確な次のステップを示しているかどうかです。
悪い例: 「ぜひご検討ください」
良い例: 「今すぐ下のボタンをクリックして、無料サンプルをお受け取りください。数量限定ですのでお早めに!」
効果的な行動喚起(CTA)の要素:
- 明確な指示(「クリックしてください」「電話してください」など)
- 行動する理由(特典、期限、限定性など)
- 行動のハードルを下げる工夫(「無料」「60秒で完了」など)
- 緊急性や希少性の演出

実践チェックリスト:あなたのコピーを診断する
それでは、あなた自身のコピーを具体的にチェックしてみましょう。以下の質問に「はい」と答えられるかどうかで診断してください。
ターゲットの明確さ
- [ ] 特定の人物像(ペルソナ)を想定して書いているか
- [ ] 「〜の方へ」など、対象を明示しているか
- [ ] 読み手が「これは私のことだ」と思える表現があるか
究極のベネフィット
- [ ] 「〜できるようになります」と具体的な成果を示しているか
- [ ] 機能やメリットだけでなく、顧客の得られる変化を伝えているか
- [ ] 感情的な満足感や達成感を含んでいるか
証拠や社会的証明
- [ ] 具体的な数字や実績を示しているか
- [ ] 成功事例や体験談を含んでいるか
- [ ] 専門性や信頼性を裏付ける要素があるか
感情への訴えかけ
- [ ] 5感を刺激する言葉を使っているか
- [ ] 読み手の理想像や憧れに言及しているか
- [ ] ストーリー要素を含んでいるか
行動喚起
- [ ] 次のステップが明確か
- [ ] 行動する理由(特典、期限など)を示しているか
- [ ] 緊急性や希少性を演出しているか
実際のコピー改善例:ビフォー・アフター
このチェックリストを使った実際のコピー改善例を見てみましょう。
例1:英会話スクール
改善前: 「当スクールは、ネイティブ講師によるマンツーマンレッスンを提供しています。初心者から上級者まで対応可能です。まずはお問い合わせください。」
5つのチェックポイント診断:
- ターゲットが明確か? → ×(「初心者から上級者まで」は明確でない)
- 究極のベネフィットを伝えているか? → ×(レッスン内容の説明だけ)
- 証拠や社会的証明があるか? → ×(実績や数字がない)
- 感情に訴えかけているか? → ×(感情的要素なし)
- 行動を促しているか? → △(「お問い合わせください」は弱い)
改善後: 「【海外出張が多い30代ビジネスパーソンへ】 英語でのプレゼンに自信がないあなたへ。当スクールのネイティブ講師によるマンツーマンレッスンで、たった3ヶ月で83%の受講生が「自信を持って英語でプレゼンできるようになった」と回答。 「プレゼン前の不安から解放され、海外クライアントからも高評価をいただけるようになりました」(A社営業部 田中様) 今なら無料体験レッスン実施中!下のボタンから今すぐお申し込みを。先着30名様限定です。」
例2:会計ソフトウェア
改善前: 「当社の会計ソフトは、AIによる自動仕訳機能で入力作業を大幅に削減します。クラウド対応で、どこからでもアクセス可能です。」
5つのチェックポイント診断:
- ターゲットが明確か? → ×(ターゲット不明)
- 究極のベネフィットを伝えているか? → △(機能的ベネフィットのみ)
- 証拠や社会的証明があるか? → ×(実績や数字がない)
- 感情に訴えかけているか? → ×(感情的要素なし)
- 行動を促しているか? → ×(CTA不在)
改善後: 「【経理業務に追われる中小企業経営者の方へ】 「毎月の経理作業に1週間以上費やしている」というあなたへ。 当社のAI搭載会計ソフトで、経理作業が平均72%削減。導入企業の89%が「本業に集中できる時間が増えた」と回答しています。 「夜遅くまでの作業から解放され、家族との時間を取り戻せました」(B社社長 佐藤様) 今すぐ下のボタンから30日間の無料トライアルをお申し込みください。年度末前の導入で、決算作業も楽々!」
質の良いコピーのよくある障害と解決法
コピーの質を高める際によくある障害と、その解決法をご紹介します。
障害1:自社視点に陥る
商品やサービスを提供する側の目線で書いてしまう。
解決法: 常に「お客様が得られるもの」を考える習慣をつけましょう。自分の商品について語るときは必ず「だから、お客様は〜できるようになります」と続けてみてください。
障害2:専門用語の多用
業界の専門用語を多用して、一般の人には理解しづらいコピーになる。
解決法: 「小学6年生でも理解できるか?」というフィルターをかけてみましょう。専門用語は必要最小限にし、使う場合は簡単な説明を添えます。
障害3:ありきたりな表現
「安心・安全」「高品質」「丁寧な対応」など、誰もが使う当たり前の表現ばかり。
解決法: 具体的な数字や事実で裏付けましょう。「安心・安全」→「10年間で事故率0%」、「高品質」→「不良品率0.001%」などです。
まとめ:5つのチェックポイントで読まれるコピーを作る
今回学んだポイントをまとめましょう:
- ターゲットを明確にする
- 特定の人物像を想定し、「これは私のことだ」と思わせる
- 究極のベネフィットを伝える
- 機能やメリットだけでなく、顧客の得られる変化や感情を示す
- 証拠や社会的証明を示す
- 具体的な数字、実績、体験談などで信頼性を高める
- 感情に訴えかける
- 5感を刺激する言葉、ストーリー、理想像などを使って感情を動かす
- 明確な行動を促す
- 次のステップを具体的に示し、行動する理由と緊急性を演出する
この5つのチェックポイントを使えば、あなたのコピーは必ず読まれ、反応を得られるようになります。
まずは既存のコピーを診断し、改善してみましょう。
ではまた。
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