
はじめに
こんにちは!今日は「セールスライティングとは翻訳である」というテーマについてお話しします。このレッスンでは、ヒプノティック・ライティングの核心とも言える考え方を学んでいきましょう。
あなたが次のメッセージを受け取ったとします。さて、次にあなたはどうするか、想像してみてください。
“Riguardo a gli dice il mio segreto di dollaro di milione per scrivere di copia di vendite. Questo è qualcosa non ho mai detto nessuno altro nel mondo intero. Lo dirò giustamente adesso, se lei promette a tiene quest’un segreto. Stato d’accordo?”
あまり読む気がしないのではないでしょうか。いったいこれは何なのか。たぶん外国語だろうと当たりをつけただけで、これが何語でどんなことが書かれているのか、知る由もありませんよね。
どうしたものか、ともかくメッセージを翻訳しなければならないことはたしかです。
翻訳の力
このようなとき、ブラウザーを起動して優秀な翻訳サイトにアクセスし、先ほどの文を入力してみればいいでしょう。すると一瞬のうちに、その言語がイタリア語であり、実は次のような意味だとわかります。
「これからセールスコピーの究極の秘訣をお伝えします。これまで世界中の誰にも教えたことがない、究極の秘訣です。もし誰にも言わないと約束するなら、今すぐ教えましょう。いいですか?」
なるほど!そういう意味だったのか!言葉の意味さえわかれば、それを楽しむなり、行動に移すなり、無視するなり、自由にできます。ひとまず、コミュニケーションは成立したわけですね。安心してほっとした気持ちになるでしょう。思わず笑みがこぼれるかもしれません。
コピーライティングと翻訳の関係
しかしながらこの話と、ヒプノティックなセールスレターや広告、プレスリリースの書き方に一体何の関係があるのでしょうか?
端的に言うと、ジョー・ヴィターレがセールスコピーを書くときに行っている行為は、翻訳そのものなのです。
例えば、「これを参考に、新発売のソフトウェアのセールスレターを書いてください」と、製品のテクニカルマニュアルを渡されたとします。その場合にヴィターレがやることは、そのマニュアルの翻訳です。
つまり、彼は翻訳サイトと同じことをしているのです。マニュアルに書かれているソフトウェアの機能を確認し、消費者にとっての利益が伝わる言葉に書き換えます。それ以上でもそれ以下でもありません。
イタリア語はイタリア人向けに書かれているように、テクニカルマニュアルは技術者向けに書かれています。だから、顧客に通じる言葉で、顧客が理解できるように翻訳する必要があるのです。そうでなければ、誰が読む気になるでしょうか。
具体例で理解する翻訳型ライティング
これを具体例で見てみましょう。ヴィターレは最近パンフレットのリライトの仕事を受けました。クライアントから渡された下書きは、決して悪くはなかったそうです。例えば、次のような文がありました。
「どのような状況でも、この製品を買いたいという気持ちをつのらせる…」
そのままでは読者の心に響きません。ヴィターレはこれを、より意義深く、理解しやすい、心に刺さる表現に変えました。しかも、変えたのはたった一箇所だけだったそうです。
「最後に天にも昇るような気分を味わったのは、いつのことだろう」
このほうが、言いたいことがより伝わりますよね。前者と後者では、言葉と英語くらい違います。マーク・トウェインの言葉を借りるなら、「稲妻と蛍(lightning and the lightning bug)」ほどの違いがあるのです。
もう一例見てみましょう。そのパンフレットでは、「感情抑制の概念とその危険性」についても解説されていました。イタリア語的な文章で構わないなら、クライアントの下書きのままで十分です。しかし、それでは心に訴えかけられません。多くの人を引きつけられる文章ではありません。そこでヴィターレはクライアントの言葉を次のように翻訳しました。
「感情を抑制することは、爆弾を製造すること。感情を隠すと、心は生き埋めにされるのです」
違いがおわかりいただけるでしょうか。新しい言語を習得するのと同様、この技能を使いこなせるようになるには時間が必要ですが、ヴィターレはすべてのセールスライティングで、これと同じことを行っているそうです。クライアントから渡されたものを取り入れ、それを読み手にとっての利益に変換する。それも、明快な言葉で、心の奥に眠っている感情を揺さぶるように。翻訳とは、つまりそういうことなのです。
プレスリリースの実例
プレスリリースにも同じことが言えます。例えば、ヴィターレはある女性作家の書籍のプレスリリースを依頼されました。本の内容を素直に見出しにするなら、「よりよいコミュニケーションの方法を解説した新しい本」といったところでしょう。しかし、これではまだイタリア語です。こんな書き方では感情は揺さぶられないし、ほとんどの編集者は見向きもしないでしょう。
ヴィターレは著者について調査し、情報を集めてから、その見出しを次のように翻訳しました。
「国防総省の女性顧問が明かす成功の秘訣」
こちらのほうがよっぽど好奇心をそそられますよね。ヴィターレのしたことはただ1つ。その本をニュースの見出しに翻訳したのです。つまりその本のイタリア語を英語に、英語を「感情語」に、そして言葉を力に変換したのです。
よい「翻訳者」になる秘訣
では、よい「翻訳者」になる秘訣は何でしょうか?
ボブ・コンクリン著『人を惹きつける人間力:新しい人格を創る』の一節に答えがあります。
「簡単に言えばこうなる。事実を述べるときは常に、その事実によって他者がどのような利益を得るかを説明せよ」
そう、たったそれだけのことです。ヴィターレの長年の主張と同じです。「自分のエゴを捨てて、読み手のエゴに寄り添え」。言いたいことを、読み手に通じる簡単な言葉と概念で言い換えるのです。
実践:あなた自身の翻訳力を磨く
あなた自身も翻訳型ライティングを実践してみましょう。身近な製品やサービスを選んで、そのスペックや特徴を「消費者にとっての利益」に翻訳してみてください。
例えば:
- スマートフォンの「メモリ8GB」→「複数のアプリを同時に開いても、サクサク快適に操作できる」
- シャンプーの「アミノ酸系洗浄成分配合」→「髪に必要な潤いを残しながら、優しく汚れだけを落とす」
このように、専門的な言葉や数値を、使う人にとっての具体的なメリットに置き換えることで、より心に響く文章になります。
まとめ
今日のレッスンでは、「セールスライティングとは翻訳である」という考え方を学びました。ヒプノティック・ライティングの秘訣は、専門的な情報や商品の特徴を、読み手にとっての利益や感情に響く言葉に「翻訳」することにあります。
専門用語や技術的な説明をそのまま使うのではなく、それが読み手にもたらす感情や体験、利益に変換することで、はるかに説得力のある文章になるのです。
ジョー・ヴィターレの言葉を借りるなら、「言いたいことを、読み手に通じる簡単な言葉と概念で言い換える」ことが大切です。
そして最後にイタリア語で言うならば…
“Adesso che lei sa il mio segreto, va avanti e traduce le sue lettere di vendite, l’advertisements, e le liberazioni di notizie nell’ ones che farà lei milioni dei dollari. Piacere!”
訳:「これで私の秘訣がおわかりになっただろう。では、さっそくあなたのセールスレターや広告、プレスリリースを、大金の舞い込むライティングに翻訳しよう。さあ、どうぞ!」
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